第11回日本周産期精神保健研究会地方セミナー in 金沢を令和元年10月6日、石川県立中央病院において開催した。参加者は53名で、うち石川県内から28名、富山県9名、福井県4名、その他関東・関西などから12名の参加があった。職種では、医師9名、看護師24名、助産師7名、保健師2名、臨床心理士7名、ソーシャルワーカー4名であった。
第1部のグループワークでは低出生体重児の双胎を妊娠し発達障害が疑われた母親への出生前からの退院までの経過が提示され、それについて8つのグループで話し合いを行った。発達障害などの気になる母親の診断や精神科受診の可否やタイミング、里帰り分娩の退院に際しての病院と自治体保健師との連携、母へのDVが疑われる場合の病院、自治体同士の連携・情報共有や要保護児童地域対策協議会との関わり、育児支援における父親や祖父母への指導・支援等が議論された。また、双胎の低出生体重児であったためにNICUやGCUに入院したことで、きめ細やかな指導が受けられたことが、この親子にとって良かったという意見もあった。
第2部では名古屋第二赤十字病院や名古屋大学のNICUで長く周産期医療に関わってきた臨床心理士の永田雅子先生から、周産期精神保健とは何か、なぜ必要かなどの基本的なことから、NICUの中でどのように児と両親が育っていくのかのお話があり、医療者の対応についての多くの示唆が得られた。
開催責任者:久保実(石川県立総合看護専門学校)
日 時:令和元年10月6日(日) 13:00~16:30
会 場:石川県立中央病院 会議室1
開催責任者:久保実(石川県立総合看護専門学校)
実行委員: 上野康尚(石川県中新生児科)、松田智恵(同、NICU師長)他
テーマ: 周産期における多職種での家族支援
参加申込 : 申込受付 8/1~9/20 (定員70名・先着順)
8月1日よりこちらのホームページから受け付けます。
参加費 : 1000円 *当日受付にてお支払いください
【第1部】
グループワーク
テーマ:「低出生体重児の双胎の軽度の発達障害が疑われる母親への出生前から退院支援の関わり」
13:00~13:10 挨拶
13:10 ~13:30 オリエンテーション
13:30~14:45 グループディスカッション
14:45~15:15 全体討論
【第2部】
講演
15:30~16:30
「周産期精神保健の今とこれから -家族としての出会いと育ちを支える- 」
講師:名古屋大学心の発達支援研究実践センターこころの育ちと家族分野 教授 永田雅子 先生